べっ甲について

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唯一無二の美

鼈甲(べっ甲)は南方の海域やカリブ海、
インド洋の海域に生息しているウミガメの一種である
タイマイの甲羅・縁甲(爪甲)・腹甲を
巧みに加工・細工した製品です。
タイマイは赤道近くの暖かい海に生息し、
大きいものは甲羅の長さが一メートル、
体重が百キロまで成長します。
また背中の甲羅は必ず十三枚で、
黒くなっている部分とアメ色になっている部分が混在し、
まだら模様(いわゆるべっ甲柄)を形成しますが、
アメ色の部分が多いほど珍重され、
並茨布(バラフ)、中茨布、上茨布、特上茨布と
色味によって呼び名が分類されます。
また、アメ色だけで形成されている製品は腹甲を使用し、
白甲と呼ばれ、さらに貴重なものとなります。

べっ甲の
製造工程について

べっ甲は貼り合わせによって、その複雑な美を実現しています。熟練の技術が求められるべっ甲の製造方法ついてご紹介します。

べっ甲の
お手入れについて

あなたの大切なべっ甲を、末永く愛していただけるために。べっ甲のお手入れ方法をご紹介いたします。

伝統工芸の伝承にむけて

江戸鼈甲について

 江戸鼈甲は東京の伝統工芸品です。昭和56年10月1日に制定された「東京都伝統工芸品産業振興対策要項」に基づき知事が認定する「伝統工芸品」に江戸鼈甲は昭和57年2月に指定を受けました。今日東京は長崎・大阪とともに鼈甲(べっ甲)三大産地として半数を上まわる生産額を占めています。製品は帯留め、かんざしなどの和装品からネックレス、ブローチなどの洋装品、眼鏡枠や撥まで多種多様。天然の原材料を使い伝統的な手作りの技法により作られる製品は本物がもつ独特な味わいがあります。この伝統工芸品は次世代へと引き継がれていくことでしょう。

べっ甲とワシントン条約

 ワシントン条約は国際取引を規制するものであり、国内流通を規制する法律でも、鼈甲(べっ甲)製品は規制の対象とされておりません。また、社団法人日本べっ甲協会並びに東京鼈甲組合連合会では、国や東京都の援助を得てワシントン条約の理念である「持続可能な利用」をめざし、べっ甲の材料となるタイマイの資源調査事業や産卵・孵化・飼育の調査事業を展開しております。永年にわたり培われてきた貴重な伝統技術の保存・伝承をはかるべく努力を続けてまいります。弊社ではワシントン条約締結後、1992年以前に輸入したタイマイの甲羅「べっ甲」を使用しております。